■ 窯変紅葉茶碗「七彩(しちさい)」のご紹介

 


 【窯変紅葉茶碗「七彩」 -金田充夫 作】

 

 

 

 一つの釉薬で七色を発色する”七色釉”を作り出し、

 ”窯が絵を描く”手法を開発。

 

 表裏全てが見所の茶碗をキャンバスに

 立体絵画を描く感覚で作陶します。

 

 美しい日本の四季の中で紅葉の景色を得意とし、

 作るたびに変化する色彩に驚きと喜びを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

  【クリスティーヌ・モノー氏の批評】

 

 −”秋景の美を封印する、七色釉の魅惑”−

 

  日本の秋の紅葉の、真紅や黄、目を射るオレンジの、

 普遍的な色の鮮明が、複雑な変容を見せながら、

 神秘の発色に昇華した「窯変紅葉茶碗」は、

 日本人陶芸家の創出した、至高の名品だ。

 

  手応えの豊かな沓形の重厚感、見込みに覗く黒、

 高台脇に残る白の按配、赤耀色が虹の輝きを放つ

 光沢の天下無比など、”自然の色”が、一個の意匠に

 凝集された様は、窯変茶碗の歴史を塗り替えるほどの

 高貴な存在感に満ちる。

  宝石紅や火炎紅にも勝る、銅紅釉の美しさは、

 永遠に世界を瞠目させ続けるだろう。

 

  さらに本作が秀逸なのは、茶溜まりに広がる

 水色の味わいで、紅葉を映す湖面、あるいは

 秋空の澄明を体感させ、作品の広がりを、

 真に自然へと還元し、壮麗極まりない。

 

              − 文/クリスティーヌ・モノー

 

 


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