■新聞掲載コラム ■
読売新聞 2006年11月26日(日)中部版 −「幸せの新聞<編集長から>」
関連記事へのリンク−http://chubu.yomiuri.co.jp/shiawase/cho/cho0611.htm
各ページの記載記事、写真の無断転載を禁じます。
11月26日
「作品づくりは夢づくり 自分づくり 心づくり」と言い、「未知の世界を知るのが楽しい」とも話します。愛知県大府市の陶芸家金田充夫さん(72)=写真=は独学で30年、陶芸を究め、「七色に変化する赤」を生み出しました◆4年近く前に本欄でも金田さんを紹介しましたが、同県瀬戸市の県陶磁資料館ギャラリーで個展(26日まで)を開いていると聞き、のぞきました。茶わんの赤は柔らかくて、微妙な味わいがありました。もともと紡績会社で染色の技術を身につけていたのが役立っているそうです。「一つの顔料でも焼き方によって多くの色が出る。ちょうど紅葉がいろいろな色に変化するのと同じです」と金田さんは張りのある声で説明してくれました◆最近は野菜づくりもしていて、まさに、土とともに生きる土三昧(ざんまい)の人生です。陶磁資料館を出ると、周囲の木々が色づいているのに気づきました。(天野誠一)